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● カスリーン台風 |
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キティ台風〔昭和(しょうわ)24年(1949)〕の2年前、昭和22年(1947)9月に関東(かんとう)を直撃(ちょくげき)したカスリーン台風は、いわゆる「雨台風」で、山岳部(さんがくぶ)における激(はげ)しい雨が河川(かせん)の増水(ぞうすい)を招(まね)き、利根川(とねがわ)・荒川(あらかわ)の上流(じょうりゅう)でおこる堤防決壊(ていぼうけっかい)が関東一帯(いったい)に深刻(しんこく)な被害(ひがい)をもたらすことになりました。
浦安では、江戸川(えどがわ)の増水(ぞうすい)による影響(えいきょう)はあったものの、堤防の上に約(やく)6,000の土俵(どひょう)を積(つ)み上げる必死(ひっし)の補強作業(ほきょうさぎょう)により、かろうじて決壊を防(ふせ)ぐことができ、被害を最小限(さいしょうげん)に抑(おさ)えることができました。
水浸(みずびた)しになった江戸川区へ飲料水(いんりょうすい)を舟で運ぶなどの救援活動(きゅうえんかつどう)さえ行うことができました。
カスリーン台風と、キティ台風を比(くら)べると、ふたつの台風から受けた被害の内容が明らかに違(ちが)うことがわかります。キティ台風は前線(ぜんせん)を伴(ともな)わなかったために、雨の量(りょう)としてはさほど多くはなく、利根川・荒川・多摩川(たまがわ)などの各河川(かくかせん)では危険水位(きけんすいい)にも達(たっ)しなかったと報告(ほうこく)されています。しかしキティ台風は、暴風(ぼうふう)が吹(ふ)き荒(あ)れる台風で、この風が高潮(たかしお)を発生させる原因(げんいん)の一つとなり、浦安は深刻(しんこく)な被害(ひがい)を受けました。 |
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